doc drawn up: 2008-10-17

Matrox G550 Hack

X.Org 7.3 と Matrox G550

Linux / Debian (5.0 - lenny) のデフォルトのインストールで設定される X.Org 7.3 では Matrox G550 の DVI 出力が表示されない。また Matrox もドライバーのサポートを既に打ち切っている。そこでアナログ出力で Debian を立ち上げながら、情報収集と試行錯誤の末、クリアすることができた。

ひとえに以下の 2 つの情報源のお陰です:

  1. Matrox Millennium G550をX.org 7.2で利用する(完全版)
  2. Unofficial Matrox Driver Updates for Linux

まず最初に tuxx-home のドライバーを試してみたが、X.Org 7.0 までしか対応していないようで、上手く行かなかった。そこで Kei Kishiro さんの情報にたどり着いたが、Kishiro さんは FreeBSD なので Linux でも上手く行くのかどうかは不明。しかし恐らく上手く行くはずという Kishiro さんのコメントを信じて指示に従ってトライ。見事成功、感謝感激!

ただし、Debian はデフォルトのインストール状態では、ドライバーをコンパイルするツールも揃っていない状況で、相当色んなパッケージを Synaptic でインストールする必要があった。必要となる多くのパッケージは tuxx-home で見つけた HOWTO_mga_Xorg7 という説明が参考になるが、そこに掲載されていたもの以外にも make だとか gawk だとか g++ だとかも必要だった。

コンパイルさえ無事にできてしまえば、Kei さんの指示通りに、2 つのドライバーファイルを /usr/lib/xorg/modules/drivers/(この場所だけが FreeBSD と微妙に違っているようだ)に置けば完了。あとはケーブルをアナログから DVI につなぎ替えるだけ。

使えるかどうかわかりませんが、コンパイルできた 2 つのドライバーファイルを置いておきます。[mga_Xorg7.3.tar.gz

X.Org 7.4 と Matrox G550

下記のように、X.Org 7.3 では G550 は使えるようになったが、X.Org の最新の 7.4 では、色々とやってみたりしたが、Kishiro さんのパッチも通用せず、どうやってもドライバーがインストールできなかった。例えば Ubuntu の最新の 9.04 は X.Org 7.4 なのでドライバーのインストールが不可、その結果 DVI 出力で使用することができない。Debian の次期バージョン(squeeze)でも X.Org は 7.4 以降にバージョンアップされるだろうから、将来性に不安がつのる。Linux の代わりに FreeBSD という考えも頭をよぎるが、実は FreeBSD も最新の 7.2 では X.Org は 7.4 らしい。その後の Kishiro さんの情報によると、X.Org 7.4 から PCI Rework と呼ばれるドライバーの PCI 周りについての大幅な更新があったようで、これまでのパッチで対応できる手のものではなくなったらしい。せっかく PC-UNIX のためだけに中古で入手した G550 だったけど、ここはあっさりと G550 を見限り、爆音ファンの GeForce FX 5700 に戻すことにした。ガックリ○| ̄|_

G550 と Direct3D

環境
OS: Windows 2000; VGA: Matrox Millennium G550 (AGP)
症状
Direct3D が有効にならない。
原因
Matrox が v5.95 以降のドライバで Direct3D を非サポートにしたため。
解法
v5.93 までのドライバを使用する。
備考 1
v5.93 までのドライバでは Direct3D が有効になるが、その代わり、バスのデータ転送レートが 1/4 程度に低下するという現象(AGP 4X のはずが、AGP 1X の性能しか発揮されないのだろうか?)が発生する。ちなみに転送レートについては Final Reality という古いベンチマークソフトで測定した。
備考 2
v5.93 以前のドライバでは v5.84 がベンチマーク(Final Reality)的に Direct3D のパフォーマンスが一番良いようである。なぜか v5.85 ~ v5.93 で若干の性能低下が見られる。
備考 3
現時点での最新ドライバは v5.96。

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